中古PCを選ぶとき、多くの方はメモリやストレージの容量、そして価格とのバランスを見て判断されると思います。私も約1年前、スペックと価格のバランスに納得して一台の中古PC(Core i5-6500、メモリ16GB)を購入しました。動作は快適で、日々の作業にも特に不満はありませんでした。ところがある日、ふとシステムの状態を確認したところ、思わぬ問題を抱えていることに気づきました。
この記事では、OSのサポートが切れていた古いPCを、生成AIに相談しながら最新のWindows 11へアップデートした経緯をまとめます。
気づけばサポート終了、原因はCPUの世代
きっかけは、PCのWindows 11のバージョンが「22H2」のままになっていることに気づいたことでした。調べてみると、22H2のサポートはすでに終了しており、セキュリティ更新プログラムが提供されない状態になっていました。Windows Updateを確認しても、新しいバージョンへのアップデートは一向に表示されません。
原因は、搭載されているCPU(第6世代 Core i5)が、Windows 11の公式システム要件を満たしていないことでした。要件を満たさないPCには、大型アップデートが自動では配信されない仕組みになっているのです。
セキュリティ更新が受けられないままインターネットに接続し続けるのは避けたいところです。かといって、動作自体には何の不満もないPCを手放すのももったいない。そんな板挟みの状態で、しばらく考え込みました。
生成AIに現状を相談してみる
新しいPCへの買い替えも頭をよぎりましたが、その前に一度、生成AIにPCのスペックを伝えて、現状の分析と取り得る対策を尋ねてみることにしました。
CPUが要件を満たしていない以上、アップデートは難しいだろう。そう考えていた私に返ってきたのは、「技術的には、手動でアップデートすることは可能です」という回答でした。レジストリを編集してCPUチェックを回避し、ISOファイルから手動でアップデートするという手順です。もちろんMicrosoftの動作保証外で、将来的に不具合が出るリスクも伴う、自己責任の作業になります。
ただ、私には割り切れる事情がありました。本業の研究ではUnix環境での計算も行うため、もしアップデートに失敗してWindowsが起動しなくなっても、Linuxを入れて計算専用機として使えばよい、というバックアッププランが立てられたのです。失敗しても行き先があると分かったことで、AIに手順を確認しながらこの作業に取り組んでみることにしました。
AIに確認しながら進めた手動アップデート
実際の作業は、思っていたよりも順調に進みました。
AIが順を追って示してくれる手順に沿って、レジストリエディターで特定の値を書き換え、Microsoftの公式サイトからWindows 11のディスクイメージ(ISO)をダウンロードします。
専門外の私には見慣れない作業もありましたが、疑問が出るたびにAIに質問し、確認しながら進められたのは心強い点でした。やがてインストーラーが起動し、システムの更新が始まりました。何度かの再起動を経て無事にデスクトップが表示され、バージョンを確認すると、最新の「25H2」に更新されていました。
小さなトラブルと、シンプルな解決策
ただ、一つだけ気になる点がありました。Windows 11の便利な機能の一つである、エクスプローラーの「タブ機能」が使えなくなっていたのです。フォルダーを複数開くと、以前のWindowsのように別々のウィンドウが立ち上がってしまいます。
これもAIに状況を伝えて、対処法を相談しました。レジストリの修正やシステムファイルの修復など、いくつかの方法が提案されましたが、最終的に解決につながったのは「エクスプローラーのフォルダーオプションを既定値にリセットする」という最もシンプルな方法でした。
設定をリセットして再起動すると、タブ付きのエクスプローラーが元どおりに使えるようになり、これで最新のWindows環境をきちんと整えることができました。
「調べ方」の選択肢としての生成AI
その後、Windows Updateで新しい更新プログラムがいくつも正常に届いているのを確認して、ようやく一安心しました。このPCをまだしばらく安心して使い続けられそうです。
今回の経験を通して感じたのは、「要件を満たしていないから無理」と思える状況でも、調べてみると選択肢が残っている場合がある、ということです。
いまは、エラーメッセージやPCの状況をそのまま生成AIに伝えれば、解決策の候補を整理して、こちらの知識レベルに合わせて対話形式で説明してくれます。従来の検索とはひと味違う、新しい「調べ方」だと感じました。
もしお手元に「まだ十分使えるのに、サポートの対象から外れてしまった」というPCがあれば、手放す前に一度、生成AIに相談してみる価値はあると思います。動作保証外の作業にはリスクの理解と自己責任の覚悟が必要ですが、それを踏まえたうえでの選択肢の一つとして、検討してみてはいかがでしょうか。
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